COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2014年11月8日土曜日

腱板断裂術後の疼痛残存の要因

今回は、腱板断裂術後に残存する疼痛の要因について研究した論文をご紹介します。
畑 幸彦ほか:腱板断裂手術後に残存する痛みの要因について.肩関節.2000;24巻,2号,279-282.


臨床では、腱板修復術後に、可動域は比較的良好であっても、詳細に問診を行うと重鈍さや痛みを訴える症例を目にすることが少なくありません。
この文献では、その痛みに の原因について、術後1年〜1年半の時点にて、関節造影MRIで無症候群と有痛群における関節包の大きさを比較されています。
比較の結果、疼痛を有する群ではAnterior・Posterior pouchと比べてInferior pouch(Axillary pouch)が短縮していたと報告されています。
この文献から、術後のリハビリでは、Inferior pouchの柔軟性もしっかり診ておくことが、術後の疼痛の消失において重要であることがわかりました。

また、腱板断裂保存例でも、有痛群は、後方から後下方の組織の柔軟性が低下しているという報告もあり、上腕骨頭の位置が変位し、肩甲上腕関節での運動が不正になることが疼痛発生に関与している可能性が考えられ、骨頭の位置の変位について詳細に評価することが大切だと感じました。


投稿者:為沢 一弘


2014年11月5日水曜日

臼蓋形成不全のあるCAM-type 股関節唇損傷患者の特性


Ida et al. Journal of Orthopaedic Surgery and Research 2014,  
最近、当院でも患者さんが増えているFAI患者さんですが、その病態については医師の中でも様々な意見がある様です。
今回、紹介する文献は、臼蓋形成不全をもった患者の大腿骨形態異常を調べたものです。臼蓋形成不全をもつ患者100例中40例でCAM typeの形態異常を保有することが分かりました。また、この40例は他に比べて、立位時の骨盤前傾角度が有意に増加するということも分かりました。これらを保有する患者ではanterior impingement testの陽性率が有意に高かったことから、診断にも用いられていると書かれています。 

股関節不安定性には外傷性と非外傷性に分かれており、臼蓋形成不全は非外傷性に含まれます。FAIは大腿骨骨頭の膨隆と臼蓋の過被覆がインピンジメントすることによって股関節唇損傷が引きおこります。股関節唇は臼蓋の辺縁にあり、骨頭を包み込むようにして安定させています。しかし損傷が大きくなると、骨頭を包み込んで安定させている機能が失われて、骨頭が不安定になります。
股関節の不安定性がイコール臼蓋形成不全というわけではなく、股関節唇損傷による不安定性ということも考えれ、文献に書かれているような混在している場合もあります。様々な可能性を視野に入れて考えていかなければいけないので病態の理解を深めるためにもっと勉強して臨床のリハビリにも活かしたいと思います。


骨癒合評価法


文献紹介

 

骨癒合評価法

別冊整形外科612182132012

 


本日は、骨癒合評価法としてX線像の精度について述べられた文献を紹介します。

X線を用いた骨癒合評価の指標としては、仮骨の大きさ、皮質の連続性、骨折線の消失の有無などが用いられることが多いようです。

この文献では、大腿骨横骨折・粉砕骨折モデルを用いて、整形外科医によるX線読影と実際の力学試験とで、どの程度骨折部の力学的強度回復率が一致するかについて、比較検討がされています。

結果、X線を読影することで骨折部の力学的強度の変化をある程度は把握できるようです。しかし粉砕骨折については、横骨折に比べて骨癒合の判定が困難で、受傷後の経過日数が有用な指標になりにくいことを示す結果になったと述べられています。

力学試験の結果からも、特に粉砕骨折の場合、同じ経過日数でも強度回復率は症例ごとにかなりばらつきがあるようでした。

 

骨折部への荷重や離開ストレスなど、きちんとリスクを排除したうえで運動療法を進めていけるよう今後も勉強していこうと思います。

 
投稿者:竹下真広

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