COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2019年6月5日水曜日

【文献紹介】外側広筋の付着部について  定例会のお知らせ

本日は外側広筋の起始部について報告されている文献を紹介させていただきたいと思います。
また、本文の最後に今月の整形外科リハビリテーション学会京都支部の定例会についてご案内をさせていただきます。






吉田大地:外側広筋と股関節前面の関節包との付着について 久留米大学曾雑誌 第82巻 第1226-33 2019.


この文献では献体20体を用いられ、解剖・観察されています。

まず、大腿部の形態測定を行い、その後に大腿直筋、外側広筋の関節包への付着を確認されています。その後、外側広筋の関節包付着部位の組織学的検索を染色を用いて観察されています。
股関節包へ外側広筋が付着していたのは4肢で全体の20%に観察されたと報告されています。
その4肢の組織学的検索で筋が股関節前面の靭帯に付着してることも観察されました。

この文献では関節包へ付着していた群としていない群とに分け、他の所見も比較されています。
付着していた群ではしていない群に対して大腿直筋の付着部(起始部)の面積が小さいこと、大腿骨が細く、外側広筋の筋厚が薄いことが確認されています。

このことから筆者は股関節前方の関節包靭帯の補強を担っているのではないかと考察されています。

この文献から外側広筋が股関節前面の関節包に付着している例もあることが分かります。
大腿直筋の反回頭は同じく股関節前方関節包に付着し、関節包靭帯の補強を担うとされます。外側広筋も同様の作用があるかもしれないと考察されています。
股関節の関節包に付着することから股関節に炎症など起きた際に炎症性の筋スパズムが生じる可能性があると思いました。今回の文献では20肢と多くはないですが、そのうちの4(20)は少なくないと思います。大腿直筋や小臀筋のように股関節疾患でも意識して評価していく必要があると感じました。


整形外科リハビリテーション学会 京都支部 第134回定例会のお知らせ

6月の定例会のお知らせをさせていただきます。
日時:622日 18時より受付開始 1830分より開始します。
場所:京都下鴨病院 2階リハビリテーション室
今月は服部先生が「『膝関節の触診(後方)』ACL損傷の運動療法」について話していただきます。
定員:26名 定員に達し次第、申し込みを締め切らせていただきます。
参加費:会員 無料 非会員 500


投稿者:天鷲翔太

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