3月10、11日は茨城県は水戸市の北水会記念病院にて、
水戸Physical therapy研究会主催
「膝関節障害に対する機能解剖学的運動療法の考え方」
講師は京都下鴨病院の小野志操先生で、私、為沢一弘も実技アシスタントとして参加させていただきました。
1日目は座学で、変形性膝関節症の理学療法に関して、機能解剖や文献的知見を踏まえて小野先生なりの解釈を聞くことができました。
2日目は実技を中心に、触診と、前日のお話を踏まえた上で、有用であると考えられる実技に重点を置いて講義を行われました。
やはり、治療を行う上でも、周辺解剖の知識や触診の技術がかなり大切で、そこに何の組織があるのかを理解し、指先でそれを捉えられているような先生ほど、治療の実技を行った時に結果が伴ってくるなと素直に感じました。
私個人的には、講義される時の時間配分や、抑揚の付け方、重要な部分の強調の仕方、反復の仕方など、聴講者を引き込む技術について勉強させていただきました。
講義終了後にはその足で羽田空港から新千歳→札幌へ
翌12日に羊ヶ丘病院整形外科の加谷光規先生の股関節鏡のオペ見学をさせていただきました。
加谷先生のオペは、股関節唇損傷の症状のない方には修復術を行わず、周囲の疼痛を起こしているであろう軟部組織に対して癒着剥離を中心になされ、早期復帰を目指すことをコンセプトにされています。
普段臨床で「ここを痛がる」「ここが硬いな」と感じている部位が、線維化した組織に埋め尽くされて周囲の軟部組織との滑走が得られなくなっている所見を見せていただきました。
また、それは炎症が強く起こって、血管が新生している部位ほどその徴候が強いようでした。
やはり、組織同士が交差しているようなところ、深層・浅層で組織が重なっているところ、骨の表面を滑るべきところ、滑液包が存在するところの組織間の滑走性が非常に重要であることを再確認させていただけました。
そしてその癒着が剥離され、組織間にかなりゆとりができたのをみて、これだけゆとりができると患者さん自身も動くのがすごく楽なんだろうなと感じました。
オペ技術だけでなく、加谷先生の臨床に挑む姿勢に対するお話を聞くこともでき、非常に感銘を受けるとともに、自分ももっと高まっていきたいと思いました。
総移動距離はなかなかのもので疲労もしましたが、それ以上に得たものが大きい3日間になりました。
今回得られたことを糧に、また臨床で頑張っていきたいと思います!!
3月31日開催の京都支部の定例会は定員まで残り枠があと少しあります。
参加ご希望の先生はお早目のお申込みをお待ちしております。
申し込みはホームページより
https://ohmi-rigaku.jimdo.com
京都支部代表
京都下鴨病院 為沢 一弘