本日紹介する文献は変形性肩鎖関節症の画像診断についてです。
変形性肩鎖肩鎖関節症は、比較的まれな疾患であるため経験することが少ないかと思います。変形性肩鎖関節症は症候性と無症候性があることが報告されており、症候性で保存療法に抵抗する例が、手術療法の適応となるとされてます。今回、手術療法適応となった症例においてどのような画像所見を示すのかを調査された文献を紹介します。
間中ら:変形性肩鎖関節症における画像所見.肩関節 34 (2) : 503-506 . 2010
X線での関節裂隙の狭小化、骨硬化像、骨棘形成、MRIでの関節液の貯留、鎖骨および肩甲骨の骨髄浮腫、が画像所見上のスコアリング項目となっており、3点を境に重度と軽度を分けられています。関節変形に大きな関連がある項目として、関節裂隙の狭小化、関節液の貯留、鎖骨および肩甲骨の骨髄浮腫が見られると重度の変化であると結論づけられています。
今後臨床において、本論文の6項目を変形性肩鎖関節症の画像を見る着眼点としていきたいと思います。
投稿者:中井亮佑