COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2015年4月26日日曜日

第98回定例会

本日は、整形外科リハビリテーション学会京滋支部・京都会場の定例会がありました。



まずは、宇治武田病院の戸田祐治先生が症例検討として、「内側半月板切除術後に下腿内側に神経症状を呈した一症例」を提示して下さいました。

本症例は、基盤として、変形性膝関節症があり、それに加えて内側半月板を損傷されている患者様でした。半月板切除術を直視下にて行っていたことで、その創部の皮下で伏在神経に癒着を生じている可能性があり、変形性膝関節症による下肢のマルアライメントや膝関節のインスタビリティーが伏在神経に対する伸張刺激を惹起している可能性があることがディスカッションで挙げられました。
それらに対する治療として、ひとつは伏在神経の癒着を剥離することが一番のポイントとして挙げられ、もうひとつは、神経症状を引き起こすトリガーとなっている膝関節のインスタビリティーや歩行時の動揺性を軽減することが必要であるとの話が出ました。
一つの症例の一つの事象に関して皆で深く検討することができました。

その後は、同じ職場の先輩でもある藤原信吾先生が、「膝内側の周辺組織の触診」というテーマで、今回の症例検討の論点となった伏在神経と、それを触診する為に必要となる周辺組織の解剖とその触診について講義して下さいました。


下の写真は触診の風景です。



今回も、局所の機能解剖や動作を通して、患者様を困らせている問題点が何によるものか、それをどう取り除くかということを深く考えさせられる良い機会になったと思います。


来月は、京滋支部の記念講演で「ベーシックセミナー」が開催されますので、定例会はありません。
次回定例会は6月に開催予定です。
今回のように、他院からも難渋症例を報告していただき、皆様が自発的に参加し、会を盛り上げていけるようご協力いただければ幸いです。
今後ともよろしくお願い致します。



投稿者:為沢 一弘






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