COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2018年3月12日月曜日

水戸Physical therapy研究会&札幌研修

3日間、長距離の武者修行旅をしてきました。


3月10、11日は茨城県は水戸市の北水会記念病院にて、
水戸Physical therapy研究会主催

「膝関節障害に対する機能解剖学的運動療法の考え方」

講師は京都下鴨病院の小野志操先生で、私、為沢一弘も実技アシスタントとして参加させていただきました。




1日目は座学で、変形性膝関節症の理学療法に関して、機能解剖や文献的知見を踏まえて小野先生なりの解釈を聞くことができました。


2日目は実技を中心に、触診と、前日のお話を踏まえた上で、有用であると考えられる実技に重点を置いて講義を行われました。
やはり、治療を行う上でも、周辺解剖の知識や触診の技術がかなり大切で、そこに何の組織があるのかを理解し、指先でそれを捉えられているような先生ほど、治療の実技を行った時に結果が伴ってくるなと素直に感じました。

私個人的には、講義される時の時間配分や、抑揚の付け方、重要な部分の強調の仕方、反復の仕方など、聴講者を引き込む技術について勉強させていただきました。



講義終了後にはその足で羽田空港から新千歳→札幌へ



翌12日に羊ヶ丘病院整形外科の加谷光規先生の股関節鏡のオペ見学をさせていただきました。


加谷先生のオペは、股関節唇損傷の症状のない方には修復術を行わず、周囲の疼痛を起こしているであろう軟部組織に対して癒着剥離を中心になされ、早期復帰を目指すことをコンセプトにされています。


普段臨床で「ここを痛がる」「ここが硬いな」と感じている部位が、線維化した組織に埋め尽くされて周囲の軟部組織との滑走が得られなくなっている所見を見せていただきました。
また、それは炎症が強く起こって、血管が新生している部位ほどその徴候が強いようでした。


やはり、組織同士が交差しているようなところ、深層・浅層で組織が重なっているところ、骨の表面を滑るべきところ、滑液包が存在するところの組織間の滑走性が非常に重要であることを再確認させていただけました。


そしてその癒着が剥離され、組織間にかなりゆとりができたのをみて、これだけゆとりができると患者さん自身も動くのがすごく楽なんだろうなと感じました。


オペ技術だけでなく、加谷先生の臨床に挑む姿勢に対するお話を聞くこともでき、非常に感銘を受けるとともに、自分ももっと高まっていきたいと思いました。



総移動距離はなかなかのもので疲労もしましたが、それ以上に得たものが大きい3日間になりました。

今回得られたことを糧に、また臨床で頑張っていきたいと思います!!



3月31日開催の京都支部の定例会は定員まで残り枠があと少しあります。
参加ご希望の先生はお早目のお申込みをお待ちしております。
申し込みはホームページより

https://ohmi-rigaku.jimdo.com




京都支部代表
京都下鴨病院 為沢 一弘

2018年2月25日日曜日

第6回関西支部合同全国研修会

昨日、今日と尼崎市で行われました整形外科リハビリテーション学会の関西全国研修会に参加しました。
今回は足関節周囲の機能解剖学的触診と治療をテーマに行われました。
当院からは講師として小野志操先生、永井教生先生、為沢一弘先生、受講生としてスタッフ2名が参加しました。







1日目は触診がメインに行われました。講師の先生方が多く、少人数の受講生に対して1人の講師の先生がついてくださいました。分からないことがあればすぐに先生に聞くことができ、正しく触れているかを確認していただいたり、触る上での工夫を教えていただいたりと非常にに実技の時間が充実したものになりました。最後には林先生のエコーの講義がありました。Liveで描出しながらの講義で今何が描出されていて動かすとどのように変化していくか解説付きで非常に勉強になりました。臨床でも病態把握や適切に治療が行えているかの確認に積極的にエコーを用いていこうと思いました。
2日目は評価・治療についての講義でした。昨日の触診で行った内容がそのまま治療として用いられている部分がいくつもあり、触診の大切さを改めて感じました。
この2日間で学んだことを明日の臨床から早速取り入れていこうと思います。

2018年2月3日土曜日

本日と明日は2日間、EPoch主催の勉強会に参加させていただいています。

股関節疾患に対する機能解剖学的運動療法〜鼡径部痛からTHAまで〜
というテーマで整形外科リハビリテーション学会理事の小野志操先生(京都下鴨病院)が講師をなされ、実技アシスタントとして私も参加させていただいています。

1日目の今日は、みっちり座学を行われ、触診や評価、治療を行っていく上で必要となる知識を一緒に勉強しました。


鼠径部痛と変形性股関節症では疾患は異なりますが、鼠径部周辺に加わるメカニカルストレスにより多様な疼痛を生じ、そのメカニカルストレスが軟部組織から軟骨、軟骨下骨へと加わり続けることで変形性股関節症へと移行していくという点で、そのメカニカルストレスがどのようなものなのかを理解することは大変重要である。というお話から、それぞれの病態、画像所見からそれを読み取る方法、THAでの脱臼予防の仕方などをお話していただきました。







患者様を治療するにあたり、
何故そこを傷めるに至ったのか?
何の組織がその場所に存在するのか?
どういうメカニカルストレスを受けるとそこが損傷するのか?
だから、現状はこういう状態になっていて、今後こうなるはずだ。
という病態を知るということは治療や評価内容を明確にし、それらを統合と解釈する上で一番重要であると考えます。
これを飛ばして触診や評価・治療に至っても、病態がわからなければただ知っている方法を実施するだけで改善に繋がりにくくなってしまいます。たまたまそれが成功しても、少し違った病態の患者様にあたるとそこで行き詰まってしまうことが目に見えています。
そのため、我々セラピストは、考えうる病態を知識として幅広く保持し、どんな患者様がきても解釈できることができる状態になっておく必要がある。また、その基本的で本質的な物の考え方を持っていると、その考え方はどの関節でも応用が効くものとなっていく。といった考え方を改めて教えていただけた内容でした。


勿論、その知識を技術に応用できなければ、患者様は良くならないので、明日は今日の座学を元に、それを活かすにはどうすればいいのか。ということを実技を中心に実践していただきます。


明日もアシスタントではありますが、一緒に勉強して実りのある一日にしたいと思います。


京都下鴨病院 為沢 一弘

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