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整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2016年2月14日日曜日

単顆片側人工膝関節置換術(UKA)の成績不良因子について

少し間が空いてしまいましたが、文献紹介をさせていただきます。

今回は、単顆片側人工膝関節置換術(UKA)の成績不良因子の検討に関する文献です。


岡部智行,他:単顆片側人工膝関節置換術の長期成績からみた成績不良例の検討.臨整形外 30(3).271-279:1995


今回は、少し古い文献ではありますが、UKAについて勉強する機会を得た文献を紹介させていただきます。


この文献では、4年間の間でUKAをされた15膝を対象に、日整会OA膝治療成績判定基準における成績優良群と不可群の2群に分けて、成績不良例における要因を個人要因と術中要因の2つに分けて検討されています。


結果としては、成績不良群の特徴として、個人要因としては、年齢、骨粗鬆症、日常の活動性、術前の屈曲拘縮(10°以上)が挙げられており、術中要因としては、脛骨コンポーネントの内反設置(優良群87.4°、不可群80.4° ⇒ 脛骨コンポーネントの前額面上での傾斜)、大腿骨側コンポーネントの外側設置(loading point:優良群0.52、不可群0.68  ⇒  脛骨コンポーネントの全長A/脛骨コンポーネント内側から大腿骨コンポーネントとの接点までの距離B)、FTA矯正角度(7°以上矯正が不良)が挙げられています。

ちなみに、コンポーネントは大腿骨頭から脛骨コンポーネントの中心に下ろした荷重線に対して垂直に脛骨コンポーネントを設置し、その荷重線上に大腿骨コンポーネントが存在するのが理想であると記されています。


この文献では、N数が小さいことや、JOAのどの項目が減点項目であったか不明であること、現在使用されている機種では成績不良となる問題は解消されている可能性があることなどが問題点・疑問点として残りますが、今後のUKAの患者様を診るにあたり、事前に得ておくべき情報を勉強する一助になると感じました。


投稿者:為沢一弘

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