COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2018年8月13日月曜日

【文献紹介】IFPの組織弾性が膝前部痛に与える影響について

本日紹介させていただく文献は、膝蓋下脂肪体(IFP)の組織弾性が膝前部痛に与える影響についてです。

本研究ではしゃがみ込み動作時の膝前部痛とIFPの組織弾性に関連があるか否かを検討されています。
対象
膝関節に疼痛の既往がない5膝(健側郡)
オスグットシュラッター病もしくは有痛性分裂膝蓋骨と診断された10膝

その中でもRf、VL、TFLに対する治療後、疼痛が完全に消失した群
しゃがみ込み動作時に膝前部痛が残存する群
に分類

測定
膝関節0°、120°、最大屈曲位
膝蓋骨尖、膝蓋靭帯、脛骨粗面を描出した上でIFPの組織弾性を計測

結果
疼痛残存郡において膝関節0°~120°に対して最大屈曲位で有意にIFPの組織弾性値が高くなったと報告されている。
 
以上の事よりIFPは膝関節運動に同調して変形する柔軟な組織です。他研究では膝関節伸展位で最も内圧は高く、屈曲110°程度からまた高くなるとも報告されている。
そしてこの研究の結果を踏まえると、膝関節最大屈曲位でIFPの組織弾性が高値を示していることから、IFPの内圧上昇には周囲組織の影響も関与していることがわかります。
IFPの周囲には膝蓋支帯や膝蓋靭帯が位置しているため、臨床においてこのような症例を経験した際には、痛みを出している組織だけでなく、周囲組織に対しても細かく評価することが重要であると思います

2018年8月12日日曜日

【第14回 股関節鏡研究会のご案内】


日頃から京都支部のホームページやblogに目を通していただき、誠にありがとうございます。

本日は、9月1日(土曜日)に開催される第14回日本股関節鏡研究会のご案内をさせていただきます。




会 場 北九州国際会議場
〒802-0001
北九州市小倉北区浅野3-9-30
http://www.convention-a.jp/kokusai-kaigi/



股関節についての最新の知見からリハビリテーションまで盛りだくさんの内容となっております。

理学療法士の先生も数名発表され、当院(京都下鴨病院)からも、小野志操先生がシンポジウムで発表されます。

股関節について学びたい先生は是非お誘い合わせのうえ御参加ください。

詳細については下記URLをご確認下さい。



投稿者:大渕篤樹



2018年8月10日金曜日

【文献紹介】股関節肢位の違いによる股関節外転筋群の機能

本日は股関節肢位の違いによる股関節外転筋群の機能について書かれた文献を紹介させていただきます。




松木ら:股関節肢位の違いによる股関節外転筋群の筋電図学的解析 理学療法学 第31巻第1号、9-14(2004)

 中殿筋、大腿筋膜張筋、大殿筋上部繊維は股関節外転運動に関与すると共に、立位や歩行などの荷重時には骨盤の安定に寄与すると言われています。これら3つの筋は股関節外転作用を有しており、Kapandjiはこれら外転筋群を”deltoid of the hip”として協同して外転運動に関与することを報告しています。しかし、股関節肢位や、股関節外転張力の強度と各外転筋の筋活動との関係は明らかにされていないことから、股関節肢位(非荷重位)の違いが各筋に与える影響について検討されています。

 中殿筋各繊維、大腿筋膜張筋については股関節最大外旋位で有意に低下、中間位で最も大きな張力が得られたと報告しています。また、股関節屈曲角が増加するにつれ、張力が低下したとも報告されています。
 大殿筋上部繊維に関しては股関節肢位の変化による張力の有意な変化はみられなかったとしています。

 股関節外転筋筋力は下肢免荷中や手術侵襲により低下しやすく、歩容にも影響を与えることが多いです。この文献では背臥位で股関節中間位での張力が最も大きいことを報告していることから、股関節の肢位は評価やトレーニング時に考慮すべき点ではないかと考えます。
 また、大殿筋の上部繊維については非荷重位での張力は小さく、股関節肢位による影響がほとんどないと報告しています。荷重位と非荷重位での筋活動の違い、アライメントによる筋長の違いから筋の機能の変化がみられるということを念頭に置き、今後の治療・評価に役立てていきたいと思います。
 


投稿者:小林 駿也

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